ライフスタイル
2018.10.10

スーパーリッチでなくても手に入る ホンダジェットの魅力を探る

(写真=Aedka Studio/Shutterstock.com)
(写真=Aedka Studio/Shutterstock.com)
2018年初めのことですが、河野外相が「外相専用機」の導入に意欲を燃やし、新聞紙面をにぎわせました。河野外相いわく「中東の王族に食事に誘われてエア便の都合で断ることなど外交関係に支障がある」のだとか。結局は「専用機導入の前にやるべきことがある」「ぜいたくだ」と批判を浴び予算化は引っ込めたようです。ちなみに、候補機種は「ガルフストリーム650ER」でお値段は70億円です。

人気を集める超小型カテゴリー

プライベートジェットのオーナーは、クリスティアーノ・ロナウド、NBAマイアミ・ヒートオーナーのミッキー・アリソン、最近では1兆円以上の資産を誇る中国の大富豪たちなどスーパーリッチが名を連ねます。富裕層といえどもおいそれとは手が届きません。プライベートジェットは、燃料・格納庫やパイロット確保・運航スケジュール管理・機体の整備などメンテナンスコストもバカになりません。

ガルフストリームなど大陸間を横断できるような大型機クラス場合、年間2,66億円かかるとの試算(国土交通省)もあります。高コストぶりが嫌われてか、プライベートの需要は落ち込んでおり、10年前の約半分です。そんなプライベートジェット市場で今伸びているのが、超小型カテゴリー(乗員10名以下)で、2017年は前年比5割増です。

そして、超小型カテゴリーで2017年上半期・通期・2018年上半期と3期連続でトップシェアを走るのが「ホンダジェット」です。

斬新な設計で画期的な性能を実現

ホンダジェットは、スーパーリッチのぜいたく品でしかなかったプライベートジェット市場において、低コスト(機体価格は6億円以下)と高いパフォーマンスの両立を実現し、マーケットに新しいムーブメントを起こしています。例えば、居住性です。一般的なプライベートジェットは、機体後部にエンジンを配置するので胴体部分の強化が不可欠で、キャビンを圧迫します。

一方、(テレビCMでご覧になった方も多いでしょうが)ホンダジェットは主翼上面にエンジンを配置する斬新な設計を採用しています。その結果、男性が向き合っても足が当たらないキャビンにゴルフバッグが積める荷室と、超小型としては画期的な居住空間を確保できています。エンジンの上面配置は居住性だけではなく空力性能の向上にも寄与し、ライバルを凌駕する燃費を実現しました。

低燃費はコスト面だけでなく、2,661キロメートルという長い航続距離、最大巡航速度782キロメートルを実現、東京を起点とすると上海・ソウル・台北・北京へノンストップで飛行できます。そのコンパクトな機体は1,064メートルでテイクオフすることができ、離陸距離はガルフストリームの1,920メートルと比較しても大幅に短くなっていることがわかるでしょう。

小回りの良さから、例えば日本国内なら84空港へ乗り入れできます。2018年5月にはグレードアップ版の「エリート」をラインナップ、航続距離・静粛性・安定性などを向上させました。

競合から奪うのではなく新しいマーケットを創る

ホンダジェットの機体設計は、当初より日本での市場開拓を視野に入れています。日本での受注も、すでに10機を超えています。2018年6月からは、丸紅の子会社で、30年以上のビジネスジェット販売実績を誇る丸紅エアロスペースが、専属ディーラーとして販売だけでなく、保管・運航・整備などの機体運用まで手掛けます。

ホンダジェットは、単に市場を他の競合から奪うのではなく、プライベートジェットの新しいマーケットを創造することにあります。特に日本市場では、ジェットの普及を通じた利便性・生産性の向上も期待できます。例えば、医療関係では大型機が運航できないエリアにおける緊急搬送といったニーズも視野に入れています。

これから日本にもジェットの時代が来る

そんな日本のプライベートジェット事情ですが、アメリカの場合は富裕層の5人に1人がプライベートジェットを保有するのに対し、日本は50人に1人に過ぎません。まだ、市場開拓の余地が大きいといえます。

専用施設や運行支援サービスの拡充、大型定期便にスロット(発着枠)を優先する空港の受け入れ体制見直し、寄港時の手続き透明化、ビジネスジェットに適した法制度の整備など、日本の航空行政はまだまだ課題を抱えています。しかし、もしかするとホンダジェットが流れを変えて国内でのプライベートジェット普及の先鞭をつけ、インフラ整備の背中を押すことになりそうです。

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