資産運用
2019.7.14

空き家の減少からわかる、不動産投資先としての東京の底力

(画像=Blue Planet Studio/Shutterstock.com)
(画像=Blue Planet Studio/Shutterstock.com)
日本では、総住宅数が総世帯数を大きく上回り、年々空き家が増加しています。今後もこの傾向は変わらない見込みなので、住宅への不動産投資はリスクが大きいのではないかと思われるかもしれませんが、その傾向はあくまでも全国レベルのもの。東京圏、特に東京都に限れば、空き家は減少しているのです。

2018年の国の調査では空室率が13.6%に増加

総務省統計局では5年に1度、全国的な『住宅・土地統計調査』を実施しています。その最新データである2018年の結果によると住宅総数は約6,242万戸で、そのうち約846万戸が空き家です。全住宅に占める空き家の割合は、13.6%に達します。

1993年の空き家率は9.8%でしたが、1998年には11.5%に上昇し、その後も2008年は13.1%、2018年は13.6%と着実に増加しています。しかも、今後もさらに増え続けると予想されています。

民間調査機関の野村総合研究所は、2033年に空き家は2,167万戸まで増え、空き家率は30.4%まで上がり、何と10軒中3軒が空き家になると予測しています。

首都圏では空き家率はむしろ低くなっている

こんなに空き家が増えれば、賃貸住宅への投資には大きなリスクがあるのではないか思われるかもしれません。事実、住宅が余っているのだから、もうこれ以上はいらない、むしろ減らすべきではないかという意見もあります。

しかし、これはあくまでも全国レベルの数値であり、首都圏、特に東京都だけを見ればまったく状況が異なります。先の『住宅・土地統計調査』を都道府県別で見ると、山梨県の21.3%、和歌山県の20.3%など20%を超える県もありますが、首都圏では東京都が10.6%、神奈川県が10.7%、埼玉県が10.2%、千葉県が12.6%と全国平均よりかなり低くなっています。

しかも、空き家率を前回調査の2013年と比べると、首都圏ではむしろ低下しているのです。東京都は11.1%から10.6%に、神奈川県は11.2%から10.7%に、そして埼玉県は10.9%から10.2%に、千葉県は12.7%から12.6%に下がっています。

東京都では住宅が年間6万戸以上増え続けている

東京都は地方からの人口流入が続き、世帯数も増加していることもあって、住宅が増え続けています。『住宅・統計調査』によると、2013年から2018年までの5年間で30.8万戸増加しています。年間にすれば6万戸以上増えているわけで、これは東京都への人口流入が続いているからにほかなりません。

東京都によると、2018年1月1日現在の人口は1,385万7,443人で、前年同月比で10万3,384人増えています。その増加の大半は出産による自然増ではなく、他県や外国からの流入による社会増です。

それだけの人たちが流入してくるのですから、新たな住まいが相当数必要になることは言うまでもありません。いきなり住宅を取得して移転してくる人は少ないでしょうから、多くは賃貸住宅に入居することになります。このように、東京都の賃貸ニーズは非常に強いのです。

東京都は人口も世帯数も2030年まで増え続ける

しかも、国立社会保障・人口問題研究所の予測によると、現在約1,373万人の東京都の人口は、2030年には1,388万人まで増え、2035年までほぼ横ばいの状態が続くといいます。その後は若干減少するものの、他のエリアほどの落込みにはならない見込みです。

世帯数についても、ほぼ同様と考えられています。同じく国立社会保障・人口問題研究所の予測では、東京都の世帯数は、2015年の約669万世帯が2025年には705万世帯に、2030年には約711万世帯まで増えてピークに達するといいます。2035年は約710万世帯と微減に転じますが、2040年も702万世帯と700万世帯をキープする見込みです。

東京都では人口や世帯数がしばらくの間は増加し、賃貸住宅へのニーズが強まるのは間違いなく、不動産投資先としての魅力はますます高まりそうです。

【オススメ記事】
不動産オーナーが知っておきたい、きちんとできる節税
リバースモーゲージは老後資金の一助となるか
あまり知られていませんが、ETFって結構すごいんです
不動産価格は人口増減よりも、〇〇によって変動する?
世界の中における「東京」の不動産としてのポテンシャルとは
NEXT 国内で最高評価の投資信託はこれだ! オーナー企業専門ファンド
PREV 賃貸マンションオーナーの常識シリーズ テナント退去時の敷金返還の原則とは