資産運用
2019.2.15

タワーマンション投資 購入前に知っておきたい3つの不安材料

(写真=KPG_Payless/Shutterstock.com)
(写真=KPG_Payless/Shutterstock.com)
「希少価値が高い」「相続税の圧縮効果がある」などの理由から投資物件としても人気のタワーマンション。中古物件になったときも価格が維持しやすく、比較的スムーズに現金化できる点もメリットといわれてきました。一方で、長期安定経営の視点で見ると3つの不安材料が浮かび上がります。検討中の方はぜひ参考にしてください。

投資用タワーマンションには3つの不安材料がある

タワーマンションというと、ファミリー向け物件をイメージされる方も多いと思いますが、共働き夫婦用のコンパクトな間取りがあったり、1人暮らしの高額所得者が広い間取りを利用していたりもします。このように幅広い層から支持されるタワーマンションですが、今後を見据えた「長期的な安定経営」という視点で見ると懸念もあり、一般的な中層マンションを購入した方が得策という考え方もできるでしょう。

タワーマンションに投資することの不安材料としては、次の3つが挙げられます。これらを次項から解説していきます。

●建設ラッシュによる希少価値の低下
●住み心地の悪さが原因の退去
●今後の見直しが否定できない税制

タワマン投資の不安材料1:建設ラッシュによる希少価値の低下

タワーマンションに希少価値がある前提としては、「周辺に限られた数のタワマンしかない場合」という条件がつきます。最近は、建設ラッシュによって希少価値が薄れつつあり、将来的に資産価値が下がったり、空室リスクが高まる恐れがあったりすることもあるでしょう。現在は、全国的に見ても首都圏および東京で見ても、タワーマンションが急増しています。

不動産経済研究所の「超高層マンション市場動向2018」(2018年4月24日付)によれば、全国で建設・計画されているタワーマンションは294棟・10万8,757戸。1年前と比較して、54棟・1万6,471戸も増加しています。購入しようとしているタワーマンションが、本当に資産価値を維持し続けられるのか。周辺の競合物件の状況をリサーチしてから購入を検討すべきでしょう。

タワマン投資の不安材料2:住み心地の悪さが原因の退去

タワーマンションといえば、眺望がよく充実した住宅設備がそろっている……といった風に快適性の高いイメージがあります。しかし、実際に入居してみるとストレスを感じる方もいます。それにより退去が頻繁に起こると、広告やリフォームなどの費用などがかさみ、想定していたよりも賃貸に出した時の利回りが下がる恐れがあります。

タワーマンションの入居者のストレスで代表的なものとしては、「エレベーターの待ち時間」があります。総部屋数に対して適切なエレベーター台数を設置している物件がほとんどですが、それでも出勤時は利用者が集中して不便になりがちです。また、高層階ではベランダが使えないため、実際に住んでみると閉塞感があるとの声も聞かれます。

周辺エリアの問題としては、タワーマンションの建設で周辺人口が一気に増え、通勤ラッシュの激化が問題になることもしばしばです。

タワマン投資の不安材料3:今後の見直しが否定できない税制

タワーマンションが節税ツールとして人気の理由は、相続税評価額を抑えやすいからです。階数が多いため、1部屋当たりの土地の持ち分が少なく、評価額を下げやすい建物の比率が高い点がポイントです。さらに、高層階は節税で有利でした。眺望のよい高層階の方が高価格にもかかわらず、低層階と同じ固定資産税評価、相続税評価だったため節税効果が大きかったのです。

しかし、平成29年度の税制改正で固定資産税の基準が見直され、高層階になるほど固定資産税が高くなりました。たとえば、1階の固定資産税を100とした場合、40階は110になるといった具合です。今後、相続税も見直される可能性はゼロとはいえません。

ブランドエリアのタワマンなら資産価値を維持しやすいが……

すでにエリアによっては、空室が目立つタワーマンションも出始めています。たしかに、都心の超一等地であるブランドエリアのタワーマンションは、高い資産価値を維持することが予想されるでしょう。しかし、それ以外のタワーマンションが資産価値を維持し続けられるかは未知数です。ここで解説した不安材料を意識しつつ、選択肢の多い一般的なマンションも視野に入れながら慎重に判断すべきでしょう。
 

>>【参考記事】不動産投資にはどんな準備が必要?事前に知るべきこと・用意すべきこと

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