資産運用
2019.1.11

世界が注視するスキーリゾート「ニセコ」への投資はアリか?ナシか?

(写真=Smokedsalmon/Shutterstock.com)
(写真=Smokedsalmon/Shutterstock.com)
「東京をはじめとする大都市は好調、地方は苦境」といわれることの多い不動産市場ですが例外もあります。その代表が北海道の「ニセコ」エリアといえます。ニセコは2018年の公示地価上昇率「上位ベスト3」を独占する破竹の勢いです。スキーリゾートとして、外国人投資家の潤沢なマネーが注ぎ込まれるニセコの最新事情をお伝えします。

2万人のエリアに27万人の訪日観光客が押し寄せる

「ニセコ」の名で知られるスキーリゾートは、倶知安町とニセコ町にまたがっています。両町を合わせても人口わずか約2万人。位置は、北海道地図で見ると左手の日本海側、函館と小樽の間にあります。

ニセコエリアの不動産が値上がりしている要因は世界的に見ても上質なパウダースノーです。ニセコの雪質の素晴らしさは、2000年頃から海外のスキーヤーの間で知られはじめましたが、インバウンド政策との相乗効果で、近年になってグローバルでの認知をさらに高めました。2017年の年間の訪日観光客は約27万人です。

これによって、海外投資家を中心に注目度が集まり、ホテルはもとより土地や住宅への投資が過熱しているのです。

次々に建てられる新規宿泊施設。シンガポール大手も参戦

海外投資家がニセコエリアに資本を投入する理由は、高値に設定できる宿泊料金にあります。たとえば、日本経済新聞によると(2018年12月3日朝刊)、外国人向けのペンションでは、月20万円に設定した部屋でも、すぐに予約でいっぱいになるという状況がレポートされています。この活況に、新規の宿泊施設の開設が相次いでいます。2018 -2019シーズンだけでも『スカイニセコ』『ザ・メイプルズニセコ』などがオープンします。

さらに2018年12月、シンガポールの不動産開発大手が、倶知安町での高級コンドミニアム建設を発表。コンドミニアムとは、調理器具や電化製品が充実した「長期滞在」を前提とした宿泊施設。海外リゾート地ではスタンダードな宿泊スタイルです。

この高級コンドミニアムは、部屋数が190あり、販売価格帯は一番コンパクトな40平方メートルで約6,000万円、最上階のペントハウスで約10億円を予定しています。

ニセコエリアの「プラス面」と「マイナス面」の比較

このようなニセコエリアの盛り上がりを知って、投資対象にしたいという国内投資家も少なくないでしょう。しかし、ただ勢いに乗ってしまうのではなく、プラス面とマイナス面をしっかり比較して判断するのが賢明です。

たとえば、プラス面では、「インバウンド市場の好調」が挙げられます。全国的に見ても、訪日観光客は右肩上がりで伸び続けており、2018年の夏時点で見ると過去最速で2,000万人を突破。政府が掲げる2020年4,000万人も視野に入ってきたと考えられます。この追い風によって、ニセコの訪日観光客もさらに増大する可能性もあります。

マイナス面では、「雪が最大の魅力」という特性が挙げられます。長期的に見ると、温暖化などの影響で今後、積雪量が減ったり雪質が変わったりすれば、スキー客が激減。不動産価格が下落するシナリオもありえます。

短期的に見ると、北海道の降雪状況はその年によって大きく異なるため、極端な変化が出れば影響もゼロではありません。たとえば、日本雪氷学会によれば、2013年は日本海側の降雪量が多く、2015年は東側で雪が多い状況でした。

安定した不動産投資を目指す方は東京不動産が無難

こういった状況を踏まえると、「不動産投資は長期的に安定した投資」とよくいわれますが、ニセコの場合はあてはまりません。見方によっては「ハイリスク、ハイリターン」の面もあり、それを理解した上での投資が前提になりそうです。

安定型の不動産投資を目指す方なら、長期的に人口が安定している東京エリアが向いているかもしれません。最近では、大地震リスクも警戒されていますが、信頼性の高い工法のマンションの選択、あるいは、しっかりした地盤の立地に配慮すれば、リスクは限定的と考えられます。

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